こちらの会場の作品はスコットランドの撮り下ろしで、
フィルムからの現像プリント。
散策しながら、心の琴線に触れた”なにか”を
無意識に、呼吸のごとく、心の動くままに撮った。
という感じの作品群である。
しっかりと礎を築いている方であるから、
構図や露出といったことなどは身体が覚えているのだろう。
「あっ・・・」と何かに気づいた瞬間、
その場所では霧のように散じているものが
凝って、形になって、”なにか”になったものを
写真に閉じ込めたという感じである。 |
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人の息づく土地は、人々の心がしみ込み、
あるいは降り積もり、または刻まれ、
そして風となって空気中をも包み込んでいる。
そんな記憶の森に見守られた土地の
人の想いや記憶などだけを拾い出し紡ぎあげ、
「その土地」をその糸で描いたように感じた。
言葉にすると、幾分か題名や会場の作者コメントに
影響した部分もあるが、
なにかの静かな息づかいの聞こえそうな写真達からは、
嬉しさ、悲しさ、寂しさ、気持ちよさ、エトセトラ…
自分のものではない、感情と名の付く何かが
混沌と、、、いや、それぞれ別個にその場に”居る”ものが
渦巻きのごとく一斉にヨリをかけながら心へ入ってくる。
といった印象を受けた。
う〜ん、、解ってもらえるだろうか・・・。(苦笑)
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