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会場は西新宿にある、
エプソンイメージングギャラリー エプサイト。
都営大江戸線 都庁前駅にほど近いビルの1階である。
新宿駅からも都庁へ向かう途中にあり、
動く歩道のある通路を利用すると
ほぼ雨風・日差しにさらされることなく会場に着く事ができる。
新宿側からだと、動く歩道を抜けてすぐの右側のビルである。
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会場内は、やや小ぶりながらも、グレーで統一されたシックな空間となっている。
今回は、この空間と入り口正面の白い壁面の二重構成となっている。
また、エプサイトの外側ショーウィンドウにも大きな一枚があるのでお忘れなく! |
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グレートーンの部屋には、
白枠の額に大きく余白の撮られた作品が、
白壁面には、大きく伸ばした海原が飾られている。
ちょっと見方を変えれば、
街〜浜(部屋)から海(壁面)を眺める。
といった風にも楽しめる、、、のかも?(笑) |
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おじゃました日は、あいにくの雨。
比較的、来場者が少なかったものの、人が途切れることは多くなかった。
といっても、実は初日ではない。(^^ゞ
すでに4日目であり、それまでの”あしあと”もかなりあったようである。
また、会期が15日までなので、ゆっくり来られる予定の方も多いかもしれない。
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来場された方の多くは、案内ハガキの”海”の写真から
浜辺の”風景写真”が並ぶものと思われていたようだ。
しかし実際、目にしたのはスナップ写真。
ちょっぴりどんでん返し的意表のつき方だったようである。
とはいえ、作者のお知り合い=ほとんどが写真好き!。
「え〜〜、(風景と)違うのぉ?」ではなく、
「ほほぉ、、、そうきたのか・・・!」といった雰囲気であった。(^^) |
ほぼ一日〜半日、会場内をフラフラさせてもらっているので、
時折、一緒に会話を楽しませてもらうこともある。(^^ゞ
今回も、お二人話されている(↑)のをお邪魔しないよう聞き入ってると
来場者の方から「どれが好きですか?」とこちらに問われた。
少し考えつつお答えしたのだが、実をいうと本当の答えは”全部”。
なぜかというと、その作品群が放つ空気感が好きで、
それはひとつの作品だけでは味わえないものだからである。
しかしながら、目が行く作品というものは存在するわけで、
今回の質問には、見ていて飽きない作品をお答えさせてもらった。
もちろん、飽きない云々は私的感想ということで。(笑)
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この写真展の題名は「九十九里」。
九十九里”浜”ではない。
つまりは、海岸を視ているのではなく、
地方・エリアとしての”九十九里”が題材というわけである。
それ故に、海岸をイメージして来られた方には
違和感を感じるであろう作品が混在している。
しかし説明を聞くと確かに必要不可欠なものなのだ。
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作者の旅の起点であり終点。といっても良いようなこのエリア。
旅の終わり「ここまで来るとホッとする」のがこの辺りなのかもしれない。
ほどよく(?)近すぎるためか、今まで写真に収めることはなかったという。
しかし、前人の残したこの地を見て、現在を知り、未来に思いを馳せ、
”今”という永遠の一部を残したいと思ったようである。 |
多くの場所がそうであるように、
昔は広々とした”浜”が続いていたという。
時間と共に浜が減り、所によっては護岸され、
どのくらいかの未来には浜はあるのだろうか?と
ふと、思いを馳せてしまう歴史の途に私たちは今、居るのだろう。
浜が減る理由は、自然の理だったり、開発だったりと様々であるが、
”昔のままではない”ことだけは確かである。
この土地も浜側から有料道路の高架を抜けると、
街然としているそうだが、昔は浜だったのである。
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そんな”変遷の一コマ”が綴られたのが
今回の写真展である。
そして、もちろん美しい海岸も
外せないもののひとつ!
いろいろな表情で見せてくれる。
中でも、話題に多く上ったのが赤く染まった浜辺。
単純に赤色が目を引くせいもあると思うのだが、
ここまで深い赤に染まることは珍しく思う。
もちろん誇張ではなく、見た目通りの仕上げとのこと。(^^)
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壁面のパネルは、かなり低い位置に展示。
背の高い男性だとかなり意識させられる高さ(低さ?)である。
これにも理由があり、「海って見上げないじゃん?」とのこと。
う〜ん、たしかに・・・(笑)
ご本人的に見上げる状態に違和感があり、
足下から砂浜が続いているイメージで見てほしいので、
低めのこういう展示になったそうだ。
「本当は床に付けたかったんだよねぇ〜」
・・・・・・・・。
さすがに、一人ツッコミのノリで自己却下したようである。(笑) |
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意外と撮ってそうで撮っていない近場の存在。
そんな場所は、ある時にふと深く思い巡るべく、そこに在るのかもしれない。
九十九里の過去に旅をし、今を巡り、そして未来に思いを馳せる。
そこにある確実なる”変化”は、これからも続いていくであろう”時”に
どんな色を加え、はたまたどのような模様を紡いでいくのであろうか。 |