岡嶋 和幸写真展
  「九十九里撮影記
内部の撮影は許可をいただいて、掲載しています。
岡嶋和幸さんの写真展に行ってきました♪
岡嶋和幸 写真展 「九十九里
会期: 2012年11月2日(金)〜 11月15日(木)
場所: エプソンイメージングギャラリー エプサイト
開館時間 10:30〜18:00 (最終日は15:00まで)
休館: 日曜日
交通: 東京メトロ丸の内線「西新宿駅」2番出口より徒歩4分
都営大江戸線「都庁前駅」A1出口より徒歩2分
JR・小田急線・京王線「新宿駅」西口より徒歩8分
住所: 東京都新宿区西新宿2-1-1 
   新宿三井ビル1F
電話: 03-3345-9881

今回の旅(?!)は九十九里。
身近すぎるせいなのか、今まで撮ることがなかった
この場所に焦点を合わせた時、何を視たのだろうか・・・。


会場は西新宿にある、
エプソンイメージングギャラリー エプサイト。
都営大江戸線 都庁前駅にほど近いビルの1階である。
新宿駅からも都庁へ向かう途中にあり、
動く歩道のある通路を利用すると
ほぼ雨風・日差しにさらされることなく会場に着く事ができる。
新宿側からだと、動く歩道を抜けてすぐの右側のビルである。
 
会場内は、やや小ぶりながらも、グレーで統一されたシックな空間となっている。
今回は、この空間と入り口正面の白い壁面の二重構成となっている。
また、エプサイトの外側ショーウィンドウにも大きな一枚があるのでお忘れなく!
グレートーンの部屋には、
白枠の額に大きく余白の撮られた作品が、
白壁面には、大きく伸ばした海原が飾られている。
ちょっと見方を変えれば、
街〜浜(部屋)から海(壁面)を眺める。
といった風にも楽しめる、、、のかも?(笑)
  
 
おじゃました日は、あいにくの雨。
比較的、来場者が少なかったものの、人が途切れることは多くなかった。
といっても、実は初日ではない。(^^ゞ
すでに4日目であり、それまでの”あしあと”もかなりあったようである。
また、会期が15日までなので、ゆっくり来られる予定の方も多いかもしれない。
来場された方の多くは、案内ハガキの”海”の写真から
浜辺の”風景写真”が並ぶものと思われていたようだ。
しかし実際、目にしたのはスナップ写真。
ちょっぴりどんでん返し的意表のつき方だったようである。
とはいえ、作者のお知り合い=ほとんどが写真好き!。
「え〜〜、(風景と)違うのぉ?」ではなく、
「ほほぉ、、、そうきたのか・・・!」といった雰囲気であった。(^^)
ほぼ一日〜半日、会場内をフラフラさせてもらっているので、
時折、一緒に会話を楽しませてもらうこともある。(^^ゞ

今回も、お二人話されている(↑)のをお邪魔しないよう聞き入ってると
来場者の方から「どれが好きですか?」とこちらに問われた。
少し考えつつお答えしたのだが、実をいうと本当の答えは”全部”。
なぜかというと、その作品群が放つ空気感が好きで、
それはひとつの作品だけでは味わえないものだからである。

しかしながら、目が行く作品というものは存在するわけで、
今回の質問には、見ていて飽きない作品をお答えさせてもらった。
もちろん、飽きない云々は私的感想ということで。(笑)

  
  この写真展の題名は「九十九里」。
九十九里”浜”ではない。
つまりは、海岸を視ているのではなく、
地方・エリアとしての”九十九里”が題材というわけである。

それ故に、海岸をイメージして来られた方には
違和感を感じるであろう作品が混在している。
しかし説明を聞くと確かに必要不可欠なものなのだ。
作者の旅の起点であり終点。といっても良いようなこのエリア。
旅の終わり「ここまで来るとホッとする」のがこの辺りなのかもしれない。

ほどよく(?)近すぎるためか、今まで写真に収めることはなかったという。
しかし、前人の残したこの地を見て、現在を知り、未来に思いを馳せ、
”今”という永遠の一部を残したいと思ったようである。
多くの場所がそうであるように、
昔は広々とした”浜”が続いていたという。
時間と共に浜が減り、所によっては護岸され、
どのくらいかの未来には浜はあるのだろうか?と
ふと、思いを馳せてしまう歴史の途に私たちは今、居るのだろう。

浜が減る理由は、自然の理だったり、開発だったりと様々であるが、
”昔のままではない”ことだけは確かである。
この土地も浜側から有料道路の高架を抜けると、
街然としているそうだが、昔は浜だったのである。
そんな”変遷の一コマ”が綴られたのが
今回の写真展である。
そして、もちろん美しい海岸も
外せないもののひとつ!
いろいろな表情で見せてくれる。

中でも、話題に多く上ったのが赤く染まった浜辺。
単純に赤色が目を引くせいもあると思うのだが、
ここまで深い赤に染まることは珍しく思う。
もちろん誇張ではなく、見た目通りの仕上げとのこと。(^^)
壁面のパネルは、かなり低い位置に展示。
背の高い男性だとかなり意識させられる高さ(低さ?)である。
これにも理由があり、「海って見上げないじゃん?」とのこと。
う〜ん、たしかに・・・(笑)

ご本人的に見上げる状態に違和感があり、
足下から砂浜が続いているイメージで見てほしいので、
低めのこういう展示になったそうだ。
「本当は床に付けたかったんだよねぇ〜」
・・・・・・・・。
さすがに、一人ツッコミのノリで自己却下したようである。(笑)
意外と撮ってそうで撮っていない近場の存在。
そんな場所は、ある時にふと深く思い巡るべく、そこに在るのかもしれない。
九十九里の過去に旅をし、今を巡り、そして未来に思いを馳せる。
そこにある確実なる”変化”は、これからも続いていくであろう”時”に
どんな色を加え、はたまたどのような模様を紡いでいくのであろうか。


  

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