清水哲朗 作品展
トウキョウカラス撮影記
写真はご本人・会場の許可をいただいて撮影しています。
清水哲朗さんの作品展に行ってきました♪
清水哲朗 作品展 トウキョウカラス
開催期間 2020年9月1日(火)〜 9月27日(日)
開催時間 10:00〜17:00 (月曜日 休館<祝・祭日の場合は開館>
開催場所 JCIIフォトサロン
  東京都千代田区一番町25番地JCIIビル

■東京メトロ半蔵門線「半蔵門駅」4番出入口より徒歩1分
東京メトロ有楽町線「麹町駅」3番出入口より徒歩8分



今年最初の写真展は清水哲朗さん!
20年ほど前に撮り貯めた東京のカラスの作品展。

会場は半蔵門にある、JCIIフォトサロン。
東京メトロ半蔵門線 半蔵門駅から地上に出た目の前の半蔵門駅通り沿いにある
全国町村議員会館の奥の建物になる。

全国町村議員会館の左横の道を奥に進むと、
「日本カメラ博物館・JCIIフォトサロン」の黒い案内看板が見えてくる。

道路自体は車一台分の細い道で、なおかつカーブしているため
先が見えなくて私有地の入ってしまうのでは・・・?
と最初に訪れた時は躊躇したものだがご安心を。(^^)b

JCIIフォトサロンの入口は、全国町村議員会館に隣接した建物の正面中央となる。
日本カメラ博物館の入口とは異なるのでご注意を!

作品展は1階の入口にあるスペースで行われている。
大小3ブースから成り立っており、広いブース中央には
今回の作品展に関する品がガラスケースに陳列されている。

ブース構成になっているが閉塞感は少なく、
ゆったりとした気分で見ることができた。

 
作品は66点からなるモノクロ写真。
1995年から約8年間撮り貯めたものである。

コロナによる自粛期間中、すべて見直し構成されたもので、
撮っていた当時は手応えのあるものしか仕上げなかったそうだが、
”今の眼”で見直して今回の作品展に至ったようだ。

時代が大きく変わっているからだろうか、
撮り下ろしはなく当時の写真だけで構成されている。
コロナの影響で来場者は?!と思ったが
密集しない程度に、ほぼ途切れることなく来られていた。

写真の説明もソーシャルディスタンスを保ちながら解説(笑)
私もいつもは半日おじゃまするところを数時間で失礼した。
ひとり居るだけでも密集度が増えちゃいますしね!
「トウキョウカラス」とあるように渋谷を中心に新宿や銀座と、
いわゆる都心のカラスに注目した作品である。
しかし、判る人にはわかる・・・は致し方ないとして
明らかに渋谷!新宿!という感じで特定できてしまう写真にはしたくなかったそうだ。

繁華街らしい空気を含みつつも、カラスの賢さや愛嬌、強かさや厳しさが
フィルム感満載のカッコいいモノクロで仕上げられている。
また長年追いかける事で撮れるような興味深い写真も多く展示されている。





  

  
左の写真はくちばしが変形した個体。
しかし強かに、しなやかに他のカラスとともに生活している。

下の写真3点は”生”のあとに訪れる”最期”。
会場にはもっと生々しく赤裸々な作品もあり、
私の中では少し周囲がふんわりボケていた”ドキュメンタリー”が
カッチリ形作ったように思えたのが印象に残っている。

下左の写真は、わざわざネズミを狩るカラス。
遺伝子による行動なのだろうか、食べ物の溢れる大都会において謎である。

下中央はアルバイトからの自転車での帰り道で見かけたカラスの亡骸。
カメラを持っていなかったため、興奮しながらカメラを取りに帰宅したそうだ(笑)
都会のカラスを追っていると、
必然的にネズミや猫との共存(?!)に出会う。
お互い狩り狩られるものだから共存というのもおかしいが
ひとつの餌場を共有している状況をみると
なんとなくしっくりくる気がしてしまう(苦笑)

作者もカラスとともに共存する彼らも追っていたという。
今回の作品展にも外せない名脇役である。
私がなるほど!と思わず笑ってしまった写真。
散らかされたゴミの上にひらりとカラスの羽が一枚。
下のコメントに書かれているのは
”「私がやりました」と証拠を残していったカラスは最高にクールだ。”

うっかり証拠を残していった間抜けな犯人ではなく、
怪盗○○よろしく、証拠を置いていった喩えに拍手!!
室内中央のガラスケース内には
1997〜1999年のJPS展受賞作品の冊子(下)と
トウキョウカラス撮影時に縁のあるものが置かれている。

一つは当時使っていたフィルム。
ポリバケツに止まるがごとくフィルムにいるカラスがGOOD!
ただし置いてあるものは未現像のもの。
整理をしていたら出てきたらしい。
写っているものは現像するまで謎のようである。(苦笑)

もう一つは当時使っていた6×6カメラ。
お金をちょっとずつチョットずつ貯めてやっと買った一台だそうだ。
会場では今回の作品展の図録を販売。
もちろん、清水さんが在廊であればサインOKである。

通信販売も行っているようで
日本カメラ博物館のミュージアムショップにて購入可能。
会期中であれば、備考欄にサイン希望の旨を記載することで
サイン入りも購入できる。


また9月13日(日)には講演会 「原点を語る」 が行われる。
定員50名の予約制なのでご興味のある方はお早めに!

申込先:
 JCIIフォトサロン TEL 03-3261-0300

清水哲朗 講演会 原点を語る
開催日 2020年9月13日(日)
開催時間 14:00〜16:00
開催場所 JCIIビル6階会議室
定員 50名 要予約
(参加費 300円
※JCII友の会会員・学生は無料
  
  
  
最期に次回写真展のお知らせ!!
来月、オリンパスギャラリーにて開催されるそうだ。

写真展名は「おたまじゃくし」。
しかし副題に”Genetic Memory”とあるので
文字通りの意味がテーマ、、、ではなさそうだ。
10月に乞うご期待!!


会期は以下の通り。
10月9日(金)〜10月21日(水)
オリンパスギャラリー東京
10時〜18時 (木曜休館)

10月30日(金)〜11月11日(水)
オリンパスギャラリー大阪
10時〜18時 (木曜休館)

 
害鳥といわれながらも強かに生きる都会のカラス。
周囲が変化すれば知恵をつけ、しなやかに対応するカラス。
人からは害鳥と言われ嫌われモノだが、その賢さは拍手するに値するのかもしれない。
願わくば、いつ何時の日にかは良き隣人とならんことを・・・。


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