次に個人の作品のご紹介。
まずは、豊田さん。題名は「海宇宙」
豊田さんのホームグラウンドでもある
「海の世界」の写真である。
『宇宙:あらゆる存在物を包括する空間。』
”宇宙”と聞くと大気圏外の空間を考えがちだが、
天体の一つである地球上も大きな意味では
宇宙と言えるのではないだろうか。
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そんな地球上の海の中の世界が
今回の作品群である。
渡米し、NYの人たちが興味深げに
質問されたりした経験からなのか、
今回の展示は文字通りの
「凱旋作品」となったようだ。
「海の神秘」と大きな枠での表現よりも、
「造形美」にスポットを当てたという方が
よりシックリくるかもしれない。
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続いて、吉田さん。
題名は「世界最長寿の木々」
こちらもライフワークからの作品である。
最近の作風ではスティッチ技法を使った
高解像度の作品が多く見られたが、今回のものは一枚もの。
表現がなんとも・・・だが(苦笑)、つまりは撮ったまんま。。ということだ。
もちろん、言葉そのままに「カメラからプリンターへ直接GO!!」
というわけではない。(笑)
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今回は、星夜写真など
若干いつもと違う巨木に出会える。
古木の持つ大様な雰囲気は毎度の事ながら、
天空とのコラボレーションも、
なんとなく居住まいを正してしまうような
不思議な感覚に捕らわれてしまいそうになる。
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それから、広田さん。
題名は「手つどう写真2010」
こちらも十八番の鉄道写真である。
テーマに関しては、
「手がつどう」と「鉄道」に掛けたもだそうだ。
ご本人曰く、プロとして、長年撮り続ける者として
もっとクオリティの高いものを作れるし、
また期待されるはず。
しかし、今一度まっさらな原点に立ち返ってみたい
という思いからこの作品群に望んだという。
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こういう冒険のような事が出来るのも
デジ侍ならでは・・・なのかもしれない。
あと、作品の中には、
コンパクトデジカメで撮った作品も
混じっているというから面白い。
・・・が、「どれだろう?」と
そればかりに気を取られるのは
ヤボというものである。(笑)
<気になるものだけどね(^^ゞ |
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次は、土屋さん。題名は「顔のないポートレート」
「接写でござる」からの第2弾!・・・なのか?!(笑)
いや、題名も一緒だからそうに違いない!!
一瞬そう思わせるくらい、前回とのテイストがガラリと違う。
期待するなら、あと2、3弾くらい打ってもらって、
5枚1セット×5バリエーション 総計25枚
あたりの組写真が見てみたい!(笑)
今回は添景的にモデルを配したテイスト。
前回の淡いカラーに対し、今回はカラフル。
ワイドマクロに動感写真がお得意なのに対し、
風景的な静かなる写真、、、といった感じだろうか。
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続いて、川合さん。
題名は「花+とろける色彩」
こちらも「接写でござる」からの
第2弾といった感じだろうか。
前回の若干ビビットテイスト比べ
カラフルでありながらも少ししっとりと
落ち着いた雰囲気の作品である。
総じて、花にだけピントを合わせた
仕上げ方なのだが、今回の方が
少しシャープ感とぼけのギャップが強く
よりフシギ感が増しているように思う。
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そして、清水さん。
題名は「トウキョウカラス」
ライフワークのモンゴルとともに
撮り続けているもののひとつである。
実は、私の中で清水さんは
モンゴルの人ではなく、カラスの人。(笑)
それだけ印象強いわけだが、
これがNYに行ったのかな?と想像すると、
何となくだが、妙に納得する。
作品に関しても
古くささの無い、いぶし銀に似た
モノクロのかっこよさがお洒落である。
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最後に、たかはしさん。題名は「内観の刻」
一言・・・「アート」である。(笑)
元NY在住、現在 半ニューヨーカーなご本人だからか
スタイリッシュでビューティーな作品が多い。
今回の作品も、精神を軸にした肉体での究極的な
比喩的表現(という感じ?)でありながら、
舞踏家というモデルのしなやかな肉体美が
美しくまとめられている。
好みという点では賛否が分かれやすい
性質のものだと思うのだが、
食わず嫌いなく、まずは食べてみる(笑)ことが
新しい発見への第一歩かもしれない。
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