イベント撮影記 ※イベントの撮影掲載は許可を取ってあります
 基本的に撮影禁止の場所なのでご注意ください。
デジ侍写真展 Vol.7 「光 Lighting」
開催期間 2011年11月22日(火)〜12月4日(日)月曜日休館
開催時間 11:00〜18:30(入場無料) 最終日12/4は17時まで
開催場所 ギャラリー コスモス
  東京都目黒区下目黒3−1−22 谷本ビル3階
JR山手線・東京メトロ南北線・東急目黒線 「目黒駅]
 目黒駅西口から大鳥神社方面へ徒歩12分

Tel.03-3495-4218
写真:(左上より)
水谷たかひとさん・土屋勝義さん・清水哲朗さん・たかはしじゅんいちさん・吉田繁さん
川合麻紀さん・広田泉さん・豊田直之さん

なんとなく?毎年恒例になりつつある、デジイベント!
今回も昨年に続き、写真展開催。
メンバーも増えて、ますますはっちゃけ・・・もとい!賑やかです(笑)
会場はすでに毎度おなじみの、ギャラリーコスモス。

目黒駅から目黒川方向に歩いて川を渡り、
交差点角にある大鳥神社のから
目黒方向に少し歩いた先のビル。
JR目黒駅前から出ているバスも
ビル前のバス停に止まるものがあるので
「大鳥神社」に止まるかを確認して利用すると便利である。
写真展は3階で開催されているが、
ビル自体がちょっと隠れ家的な構造で、
エレベーターと階段が2カ所にあり、
奥の方を上がってしまうと違うところへ行ってしまう。

ビルの入り口を入ってすぐの階段のところに
写真展案内が貼ってあるので
そこの階段とエレベーターを上がるとたどり着く。
ここまでの説明は、
行ったことのある人には必要ないが、
初めての人には迷いやすいところなので
前回レポートよりリフレインにてあしからず(笑)。

今回のテーマは「光」。
大きな災害に見舞われた今年。
先行きに光を見いだしにくい今、
自分たちの探してきた光が
少しでも多くの人の明かりになれば・・・と、
想いを込めた写真展である。
いつもながら、オープンパーティのある初日は
夕方から来場者が増えるが、
早めに写真を観覧される方も。。
在廊の侍たちは、見知った方々と歓談したり、
作品の説明をしたりと、パーティ間際までは
ゆったりまったりとした時間が流れていた。

次に個人の作品のご紹介。

まずは、豊田さん。題名は「Lights of Life」
おなじみの「海の世界」である。


地球(自然)の絶大なパワーに対して、
ひたむきに生きようとするけなげな姿。
彼らは彼らなりの”光を”見いだしているのだろう。
そんな海の生き物を通して、
人も地球に住まわせてもらっているという
ことを考えていく必要があるのではないだろうか?
そんな問いを投げかけた作品群なのであろう。
分かち合う光そのものというのではなく、
これからの人として考え合うべき
問題提起といったところだろうか。
続いて、吉田さん。
題名は「Border」
A1サイズのモノクロ作品である。

山や川、海、木や草に至るまで仏性がある。精霊が宿る。
そんな自然界を大事にする
日本人の習俗といっても過言でない考え方。
写真家としてのコンセプトはここに置いているという。

今回は海(の波)をモチーフに、
波の手前が人の世、波の向こう側を神域としてとらえ、
見る人にも心の中で感じられるような世界を
描き作り出したかったという。

直接的に”光”というのではなく、
神仏に願うことによる心のよりどころとして
光明を見いだせそうな作品群といえる。
動(波)があるにも拘わらず静謐な雰囲気が印象的である。
それから、川合さん。
題名は「一瞬の光」
PEN(E-PL2)での南伊スナップである。

ご本人としては、先日開催されたグループ展
「She Has A "PEN"」に出展した
「CaPri blue」に続く南イタリア編第二弾となる。
光と影の国、南イタリア。
強い日差しとともに濃く出る影。
一瞬の強い光の中にある
普段の営みを切り取った作品群である。

アートフィルターを使い、
少しノスタルジックな雰囲気とともに
強い陰影を描きながらも柔らかく
あたたかい感じが印象的である
続いて、広田さん。
題名は「再び見えてきたもの」
気持ちいい明暗が多い作品群である。

震災以降、しばし刻が止まってしまったという。
動きたくて、動けなくて、焦って、宥めて
ようやく動き始めた先は非現実の世界。
あまりの衝撃に写真家として必要不可欠な
光のを感じる余裕がなかったという。


しばらくの間はがむしゃらに
泥や瓦礫との格闘。
復興作業という刻(とき)に、
光の存在が封印されたせいなのか
光の観念がリセットされて
光の意味、感じ方、そして表現が
自分の中で明らかに変化したという。
こちらは、新メンバーの水谷さん。
題名は「さまざまな光」
メインジャンルである、
スポーツ界の作品群である。

いろいろなドラマが繰り広げられる
トップアスリート達の世界。
当然、写真家は光を駆使して
よりドラマティックな一瞬を切り取っている。

しかし、不可視の光がそこにある。
アスリート本人も驚愕してしまうのであろう
奇跡という名の光である。
運命のいたずらとも言えるこの光は、
表裏一体、ある者にとっては歓喜となり、
また一方では、試練であったり落胆となる。

スポーツ界に限らずも、この奇跡の光は、
大小のきらめきが世界にただよっていて
キスする先を探しているのかもしれない。

そして、土屋さん。
題名は「Art of light」
舞台写真の一群である。

日常にはない夢の世界には
いろんな光が存在する。
ハッとしたり、どきどきしたり、
踊りたくなったり、荒れ狂ったり、
時には涙してしまうような光までもがある。

そんな役者を取り巻く光には
見る人の心に届くパワーがあるという。
そのパワーが見る人に勇気を与えられますように・・・
ということだろうか。

今回は、舞台上の写真だけでなく、
路上を舞台に見立てた作品も並んでいる。

続いて、清水さん。
題名は「A day」
モノクロスナップの作品群である。

震災の影響からか、日常の景色が気になり
記録しておきたい衝動がわき起こるらしい。
意図を持っているわけではなく、ただひたすらに。

本人にも、
心に傷を負ったのか、
新しい扉が開いたのかわからないらしい。
兎にも角にも、
心のままにシャッターを押し続ける。
答えが出るのは
長いと思われるトンネルの向こうへ
出たときだろうという。

「光と形容するもの」ではなく、
「光を追い求める」作品
ということになるだろうか。
最後に、たかはしさん。
題名は「明けない夜はない」
被災地の”今”である。

震災後まもなく、有志の方々とともに
「Bakup Center Japan」を立ち上げ
早々に支援活動をされていたご本人。

現地での支援活動とともに
アルバム(思い出)作りなどの
お手伝いもされている。

今回の作品はそんな中で感じた、
底力、たくましさ、勇気etc...
といったような光が
映し込まれているのであろう。
今回の写真展では、チャリティ販売として
展示作品が購入可能である。
それぞれにマークのついたものが販売されている。

必要経費以外のすべては、
社団法人バックアップセンタージャパンに寄付し、
東日本大震災などの復興支援に
役立てていただくことになっているそうである。

作品はプリントとなるのでご注意を。
それから、新メンバーの水谷たかひとさん。
スポーツ界を撮られている方である。
また新しい色が加わったというところだろうか。
元、スポーツどっぷりだった私としては
これから、どんな作品が見られるのか
楽しみ〜〜♪デアル(^^)


今回は、お祭り!!ではなく、少しまじめな写真展。
見る側が明るくなるように、といった意味もあったのだろうが、
それよりも本人達の自問自答の結果・・・でもあったのか。。
すこぉしばかり、いつもと違う写真展である。